目次
毛穴の種類と原因

毛穴目立ちやトラブルを改善しようとする際に、最初に行うべきなのは、自分の毛穴タイプを知ることです。
一言で毛穴が目立つといっても、その原因は皮脂の量、加齢による皮脂の量や肌の変化、間違ったスキンケアによる色素沈着など多岐にわたります。
自分の毛穴の状態に合わないコスメや治療法を選んでしまうと、効果が出ないばかりか、
かえって症状を悪化させてしまうことも珍しくありません。
例えば、毛穴の詰まりをとるために強力な洗顔料を使えば、皮脂をさらに奪ってしまい、肌荒れの結果毛穴が開くという悪循環に陥ります。
そのため、まずは自分の毛穴がどのタイプであるかを正確に診断することが極めて重要です。
つまり毛穴
つまり毛穴とは、過剰に分泌された皮脂と肌の表面に残った古い角質が混ざりあい、角栓となって毛穴を塞いでしまっている状態のことを指します。
実は、角栓は単なる混合物ではなく、酸化した皮脂とタンパク質が分子レベルで架橋反応を起こし、強い結合を形成しています。つまり、表面的な洗顔だけでは除去しにくい構造になっているのです。
触るとザラザラした感触があり、毛穴の中に白っぽい塊や、先端が黒くなったポツポツが見えるのが特徴です。主に皮脂分泌が活発なTゾーンによく見られますが、乾燥によって肌のターンオーバーが乱れている場合、頬やあごにも発生します。
無理に指で押し出そうとすると、毛穴周辺の皮膚が傷つき、さらに角質が厚くなって詰まりやすくなる悪循環に陥ります。また、毛穴パックを頻繁に使用することも同様に危険です。
毛穴の奥の汚れまでは除去できず、表面の角栓のみを無理に引っ張ることで、毛穴周囲の皮膚にダメージを与え、毛穴が余計に目立つようになります。
開き毛穴
開き毛穴とは、過剰な皮脂分泌によって毛穴の出口が常に押し広げられ、ぽっかりとした穴が開いたように見えている状態です。オイリー肌や脂性肌の方に多く見られ、鼻や頬の周辺を中心に発生します。
つまり毛穴のように角栓が詰まっているわけではなく、毛穴そのものが大きくなっているため、ファンデーションを塗ると毛穴落ちといって、穴に化粧品が入り込み、余計に目立ってしまうことがあります。
最大の原因は、遺伝的な体質やホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌です。このタイプは、汚れを取り除くことよりも、皮脂の分泌量をコントロールし、毛穴が開いた状態が定着しないようにケアする必要があります。
たるみ毛穴
たるみ毛穴とは、加齢に伴うハリや弾力の低下によって、本来は丸い形をしている毛穴が
重力に負けて下に伸び、しずく型や楕円形に見えている状態です。
30代以降の方に多く見られ、特に頬の内側に集中してあらわれます。根本的な原因は、
肌の奥にある真皮層のコラーゲンやエラスチンが減少・劣化することです。
20代半ばから、コラーゲン・エラスチンの生成能力が急激に低下し始めることが知られています。特に、加齢とともにコラーゲンやエラスチンは糖化により硬化し、伸縮性を失って
いきます。
その結果、毛穴を支える構造が崩壊し、重力に引かれて毛穴が伸びてしまうのです。
毛穴の汚れが原因ではないため、洗浄力の強い洗顔料を使っても改善しません。
このタイプは表面的なスキンケアの限界が大きく、肌の内部からハリを支えるレチノールやナイアシンアミド、PDRNなどのエイジングケア成分、もしくは医療的なアプローチが必要になるケースが多いですが、予防的にエイジングケア成分を取り入れることは大切です。
黒ずみ毛穴
黒ずみ毛穴とは、毛穴が黒くポツポツ目立っている状態で、大きく分けて角栓の酸化と、メラニン色素の沈着の2つのパターンがあります。
角栓の酸化タイプは、つまり毛穴の進行版です。毛穴に詰まった角栓が長時間空気に触れることで、酸化されて黒く変色します。触るとザラつきがあるのが特徴です。一方、メラニン色素の沈着は、毛穴の入口が黒ずんでいる状態です。
日焼けによる紫外線ダメージや、洗顔時の摩擦、角栓を無理に押し出すなどの刺激によって、メラニンが生成されて生じます。自分の毛穴の黒ずみが汚れなのか、色素沈着なのかを見極めることが大切です。
毛穴の種類別の対処法
自分の毛穴タイプが分かったら、それぞれの原因に合わせた正しい対処法を実践しましょう。間違ったケアを続けると、かえって毛穴を広げたり、肌を傷つけたりするリスクがあります。
つまり毛穴は汚れを取り除くケア
つまり毛穴を解消するために重要なのは、古くなった角質と皮脂を適切に取り除くことです。
ただし注意が必要なのは、角栓は層状に積み重なった「ミルフィーユ構造」をしており、
単一の方法だけでは完全には除去できないということです。重要なのは「完全除去」ではなく、「詰まりにくい環境づくり」です。
角栓が気になると、つい指で押し出したり、貼って剥がすタイプの毛穴パックを頻繁に
使ったりしたくなりますが、これらは肌への負担が大きく、毛穴周辺の皮膚が傷つき、
さらには毛穴周囲の皮膚が硬化して余計に詰まりやすくなる悪循環に陥るため、避けて
ください。
推奨されるケアは以下の通りです。
クレンジングオイル
植物油脂ベースのクレンジングオイルは、オリーブ油やコメヌカ油などを含み、人間の皮脂と似た成分構成です。角栓と肌の隙間に入り込み、潤滑油として機能します。
最重要ポイントは「乳化」です。乳化を怠るとオイルが残留し、48時間以内に皮脂と混ざって酸化し、かえって黒ずみや角栓が悪化します。必ずしっかり乳化させて洗い流してください。
酵素洗顔
プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)やリパーゼ(皮脂分解酵素)が配合された酵素洗顔は、週1-2回の使用が目安です。ただし、酵素は表面のタンパク質のみを分解でき、深部の角栓構造には届きませんので、完全除去は期待しないことが重要です。
温感ケア(ホットタオル)
ホットタオルで毛穴を開くと、約70%を占めるタンパク質が温熱でやわらかくなります。
毛穴の出口が柔軟になることで、クレンジングやその後のケアの浸透が大幅に向上します。
ただし、「熱い」と感じるほどではなく、「温かい」と感じる程度が目安です。
開き毛穴は皮脂分泌をコントロールするケア
ひらき毛穴の改善には、過剰な皮脂分泌を抑え、肌を引き締めるケアが必要です。最大の
原因は遺伝的体質やホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌であるため、「皮脂を徹底的に除去する」というアプローチは根本的な解決につながりません。
むしろ重要なのは「皮脂分泌を正常化する」ことです。
1,皮膚の水分と油分のバランスを整える保湿
さっぱりした使用感でも保湿力が高いセラミドなどの角層バリア機能をケアする成分が入ったアイテムで、水分と油分のバランスを整えることが大切です。
特にセラミドは角層の細胞間脂質の主成分であり、水分保持力とバリア機能の両立に欠かせません。 またビタミンCをスキンケアに取り入れることも有効です。
2.洗顔方法
朝は泡立てて洗うなど肌に負担をかけない洗顔方法も大切になります。肌の上で泡立てる、肌を摩擦する行為は、バリア機能の低下の結果、毛穴が目立つという悪循環に陥りやすいからです。
一方で夜はクレンジングオイルで汚れや皮脂を落とすケアが大切です。
たるみ毛穴はハリや弾力ケア
たるみ毛穴は、肌の表面だけでなく、奥にある真皮層の弾力不足が関係しているため、
肌にハリを与えるエイジングケアが必要です。
スキンケア成分としては、肌にふっくらとした弾力を与えるレチノール、ナイアシンアミドなどが向いています。さらに、肌の引き締め役として積極的に取り入れたいのが、ビタミンCです。
ビタミンCには肌をキュッと引き締める作用があり、たるんで開いたように見える毛穴周りのキメを整えてくれます。また、肌の水分と油分のバランスを保つことで、乾燥によってハリが失われた毛穴を目立ちにくくしてくれます。
黒ずみ毛穴はメラニンケア
黒ずみ毛穴の原因がメラニン色素の沈着である場合、ゴシゴシ洗うケアは厳禁です。摩擦はメラニンを増やす原因になるため、クレンジングや洗顔はたっぷりの泡を使って、手が直接肌に触れないように優しく行いましょう。
スキンケア選びでは、美白成分として知られるトラネキサム酸やアルブチンなどが配合されたものを選び、シミケアと同じように根気強く続ける必要があります。
ここであわせて取り入れたいのが、ビタミンCです。ビタミンCは紫外線ダメージを受けた肌のキメを整え、健やかに保つ働きがあります。
肌に潤いを与えてなめらかに整えることで、乾燥によるくすみを防ぎ、毛穴の黒ずみが目立ちにくい透明感のある印象へと導いてくれます。
当院で行っている毛穴・肌の引き締めケア
毛穴の悩みを根本から解決するためには、クリニックでの専門的な治療を受けるだけでなく、毎日自宅で行うスキンケアの質を高めることも極めて重要です。実は、美容医療とスキンケアの相乗効果こそが、長期的な毛穴改善の鍵になります。
せっかく美容医療で毛穴をきれいにしても、家で間違ったケアをしていては、効果が半減してしまったり、すぐに元の状態に戻ってしまったりします。特に、毛穴パックやゴシゴシ洗顔などのNGケアを続けると、施術による改善が台無しになることもあります。
当院では、美容医療施術後のメンテナンスや、段階的な改善を目指す患者様に向けて、皮膚科専門医の知識に基づいたドクターズコスメを厳選しています。
汚れを残さず落とすクレンジング

美しい肌を作るための第一歩は、メイクや皮脂汚れを正しく落とすことから始まります。毛穴に悩む方の多くは、汚れを落とそうとして洗浄力の強すぎる洗顔料を使ったり、時間をかけてゴシゴシこすったりしてしまいがちです。
しかし、強すぎるクレンジングのリスクは逆効果です。肌に必要なうるおい成分まで洗い流してしまうと、乾燥による皮脂の過剰分泌や、肌のバリア機能の低下を招きます。
特に、つまり毛穴にお悩みの方が「汚れをしっかり落とす」という理由で強力な洗顔料を使うと、皮脂を奪いすぎて皮脂分泌が増加し、かえって詰まりやすくなるという悪循環が生じます。
そこで当院が推奨しているのが、バリアサポートクレンジングオイルです。このクレンジングは、オリーブ油、アルガンオイル、ヒマワリ種子油、ツバキ種子油、ホホバ種子油などの5種類の植物油脂ベースであり、人間の皮脂と似た成分構成を持っています。
そのため、肌への親和性が高く、バリア機能を守りながら汚れを浮かせることができます。
オイルならではの高い洗浄力を持ちながら、洗い上がりの肌が突っ張りません。また、毛穴の奥に入り込んだメイク汚れや角栓をこすることなくスルッと浮かせられるため、肌への摩擦を最小限に抑えることが可能です。
また、クレンジングの際の重要ポイントは、クレンジング後の「乳化」です。乳化を怠るとオイルが肌に残留し、48時間以内に皮脂と混ざって酸化してしまいます。
その結果、かえって角栓が形成されたり、黒ずみが悪化したりします。必ずぬるま湯を少量加えて乳化させ、しっかり流すことが徹底した毛穴ケアの秘訣です。
うるおいを与えて毛穴が目立ちにくい肌に整えるビタミンC美容液

クレンジングオイルで汚れをリセットした後の清潔な肌には、毛穴ケアの切り札とも言えるビタミンCをたっぷりと補給してあげることが大切です。
当院で採用しているのは、皮膚科医の視点から開発されたドクターズコスメブランド「IGA LAB」のエンリッチCセラムです。この美容液は、肌への浸透力と保湿力を兼ね備えたビスグリセリルアスコルビン酸という新しいタイプのビタミンC誘導体を配合しています。
グリセリンによる優れた保湿効果で、従来のビタミンCの乾燥を克服した安定性、また開封後も変質しにくく、 敏感肌でも使用可能な低刺激処方となっています。
一般的なビタミンCは乾燥しやすいという弱点がありましたが、この成分は肌にうるおいを与えながら水分と油分のバランスを整えることが可能です。さらに、植物由来のアーチチョークエキスが肌をキュッと引き締め、キメの整ったなめらかな状態へ導きます。
毛穴トラブルのお悩みは新宿駅前IGA皮膚科クリニック
毛穴の開きや黒ずみ、たるみといったトラブルを本気で解決したいなら、新宿駅前IGA皮膚科クリニックにご相談ください。自己流のスキンケアや市販のコスメだけで改善を目指すには、どうしても限界があります。
間違ったケアを続けて時間を無駄にするよりも、皮膚の専門家である医師に肌の状態を見てもらい、医学的な根拠にもとづいた治療を受けることが、理想の肌を手に入れる最短ルートです。
当院では、患者さま一人ひとりの毛穴タイプや肌質を正確に診断し、飲み薬や塗り薬による治療から、美容医療、スキンケアまで幅広い選択肢の中から最適なプランを提案します。
毛穴ケアに関するよくある質問
毛穴の治療やケアを始めようとするとき、多くの方が同じような疑問や不安を感じています。
ここでは、患者さまから当院でよく寄せられる4つの質問に対して、分かりやすくお答えします。
敏感肌でもビタミンCのスキンケアは取り入れられますか?
敏感肌の方でも、ビタミンCのスキンケアを取り入れることは十分に可能です。ただし、濃度が高すぎるものや、成分そのものの安定性が低いものを使うと、人によってはピリピリとした刺激を感じる場合があります。
不安な方は、腕の内側などでパッチテストを行い、肌に異常が出ないかを確認してから使い始めると安心です。
敏感肌でもクレンジングオイルは使ってもいいですか?
敏感肌の方でも、植物油が使われているクレンジングオイルなら使用可能です。オリーブ油やコメヌカ油、アルガンオイルなどの植物から採れるオイルは、人間の皮脂と似た成分構成をしています。
そのため、肌に乗せると自然に馴染み、毛穴の奥に詰まった角栓や固まった皮脂汚れを優しく浮かせることができます。
スキンケアだけで毛穴を目立たなくすることはできますか?
スキンケアのみで毛穴を目立たなくできるかどうかは、現在の毛穴状態がどの段階にあるかによって決まります。一時的に皮脂の量が増えて毛穴が開いて見えている場合や、乾燥してキメが乱れているだけの状態であれば、スキンケアだけで改善する可能性もあります。
しかし、すり鉢状に凹んでしまうすり鉢状毛穴や、毛穴そのものが大きく広がってしまった状態になっているケースでは、美容医療による施術も検討するとよいでしょう。
スキンケアのみで毛穴を目立たなくできるかどうかは、現在の毛穴状態がどの段階にあるかによって大きく異なります。以下の判断基準を参考にしてください。
スキンケアのみで改善可能なケース
1.一時的な皮脂増加による毛穴の開き:ホルモンバランスやストレスによる一時的な皮脂増加
→ 皮脂分泌をコントロールするビタミンCやナイアシンアミド配合のスキンケアで1~2ヶ月が目安
2.乾燥やターンオーバーの乱れで毛穴が目立っている場合
→ セラミド配合の保湿化粧品やビタミンC誘導体、レチノールを使用。2-3ヶ月が目安
3.初期段階のつまり毛穴:白っぽい小さな角栓が目立つ段階
週1-2回の酵素洗顔や植物油脂クレンジングで改善
→ 改善期間:1-2ヶ月
美容医療が必要なケース
1.すり鉢状毛穴:毛穴周囲の組織が陥没し、毛穴が凹みを形成している状態
→ 推奨施術:ピコフラクショナルレーザー
→ 治療期間:3-4週間ごとに5回以上の施術
2.顕著な開き毛穴:毛穴そのものが大きく広がってしまった状態
→ 推奨施術:肌育治療
→ 治療期間:3-4週間ごとに3-5回以上の施術
3.顕著なたるみ毛穴:加齢により真皮層のコラーゲン・エラスチンが大幅に減少している状態
→ 推奨施術:トライフィルプロ、、肌育治療、ヒアルロン酸注入
→ 治療期間:3~4週間ごとの6ヶ月から1年を目安とした治療(肌育治療の場合)
スキンケア+美容医療併用による最適アプローチ
初期段階の毛穴悩みでも、美容医療を併用することで改善期間を短縮できます:
- スキンケアのみ:3-6ヶ月
- 美容医療との併用:1-3ヶ月
当院では、初診時に毛穴の深さと範囲を可視化し、スキンケアにおける改善の可能性と、
美容医療と併用することによる改善メリットを具体的にご説明いたします。
黒ずみ毛穴のスキンケア方法を教えてください
黒ずみ毛穴をスキンケアで改善するためには、落とすケアと防ぐケアの2つを同時に行う必要があります。汚れを吸着・分解するアイテムを取り入れ、優しく汚れを取り除きましょう。
防ぐケアとして、毛穴を引き締め、皮脂の酸化を抑えることが大切です。また、黒ずみがメラニンの影響によるものの場合は、美白成分でケアするのも忘れず行いましょう。

監修:
新宿駅前IGA皮膚科クリニック 院長 伊賀 那津子
日本皮膚科学会皮膚科専門医・医学博士
京都大学医学部卒業