当院では女性の薄毛のお悩み、男性のAGAの治療を行っています

年齢とともに髪が細くなってきた、分け目が広がってきた、抜け毛が増えた気がする――こうした薄毛の悩みは、女性にも男性にも身近な問題です。
当院では、女性特有の脱毛症や男性型脱毛症(AGA)に対し、それぞれに適切な治療を行っています。
お一人おひとりの頭皮の状態やライフスタイルに合わせ、医師が丁寧に診察し、最適な治療法をご提案いたします。

女性の薄毛の種類

女性の薄毛は、男性とは異なり全体的にボリュームが減っていくのが特徴です。

「抜け毛が多い」
「髪のハリ・コシがなくなった」

「分け目が目立つようになった」などの症状があれば、早めにご相談ください。

女性の脱毛はホルモンバランスやストレス、加齢、栄養状態など、さまざまな要因が複雑に絡んでいることが多いため、専門的な診察が重要です。

びまん性脱毛症

症状

頭部全体の髪が少しずつ細くなり、全体的にボリュームがなくなってくるのが特徴です。
特定の部位が薄くなるのではなく、全体的に密度が低下します。
進行が緩やかなため気づきにくいこともありますが、早期の対処が有効です。

原因

女性ホルモンの減少、ストレス、睡眠不足、鉄分やビタミン不足、加齢などが複合的に関与します。
過度なダイエットや生活習慣の乱れも原因となることがあります。

FAGA(女性男性型脱毛症)

症状

FAGAは、男性型脱毛症に似たメカニズムで起こる女性の脱毛症で、特に頭頂部や分け目周辺の毛髪が細くなり、地肌が透けて見えるようになります。
抜け毛の増加と同時に、毛髪の成長が短くなるのが特徴です。

原因

女性ホルモンの低下により、相対的に男性ホルモンの影響が強まり、髪の成長が抑制されます。遺伝的な要因や加齢も関与しています。

円形脱毛症

症状

円形脱毛症の主な症状は円形または楕円形の脱毛斑があらわれることです。

脱毛が一箇所で済むこともありますが、複数箇所に同時にできたり、髪の毛全体が薄くなったりすることもあります。眉毛や体毛にまで症状が及ぶケースも珍しくありません。

原因

円形脱毛症の原因としては、自己免疫反応の異常によるものだと考えられています。本来は外敵から身を守る役割を持つ免疫細胞が、誤って自分自身の毛根を攻撃してしまい、脱毛が起こるのです。

また、兄弟や親子で発症することもあるため、遺伝の影響もあるといわれています。

牽引性脱毛症

症状

牽引性脱毛は、髪の毛の生え際や分け目など髪に力がかかりやすい部位から始まるのが一般的です。ポニーテールやエクステ、コーンロウや三つ編み、ヘアアイロンの使用などが原因となります。

髪が引っ張られることが原因のため、年齢は関係ありません。脱毛の他、切れ毛や枝毛が増えてくる場合もあります。

原因

牽引性脱毛は、髪の毛にかかる物理的な力が主な原因です。髪の毛が強く引っ張られる習慣を続けていると、血流が低下したり炎症が起きたりして発症します。

物理的なダメージが原因のため、原因となる髪型や習慣をやめると症状は徐々に改善することがほとんどです。しかし、ダメージが進むと、髪の毛が生えてこなくなる場合もあります。

産後脱毛症

症状

産後脱毛症の症状は、早い方は産後1ヶ月、通常6ヶ月頃をピークに見られます。全体的に抜け毛が増えるのが特徴です。

シャンプーやブラッシング、アイロンを使用するときに大量の抜け毛が見られるので、不安に感じる方が少なくありません。

原因

産後脱毛症の原因は、ホルモンバランスの急激な変化によるものです。髪の毛には「成長期」「退行期」「休止期」の3つがあります。妊娠中はエストロゲンの増加によって髪の毛が抜けにくくなっており、多くの髪が成長期にあるため、抜け毛が減っている状態になります。

出産すると、エストロゲンの分泌量が急激に減少してこれまで成長期にあった毛が休止期に移行するため、抜け毛が一気に増えてしまうのです。

産後脱毛症は一時的な現象ですが、まれにFAGAへ移行するケースもあるので、1年以上経っても抜け毛が治まらない場合は医師へ相談してください。

女性の薄毛のその他の原因

女性の薄毛の原因は、FAGAや産後脱毛症などだけではありません。以下のものが原因となって薄毛になっていることもあります。

  • 甲状腺機能の異常
  • 薬の副作用
  • 栄養不足
  • 梅毒

甲状腺機能の異常

甲状腺は体の代謝を調整する重要な器官で、働きが乱れると髪の成長サイクルにも大きな影響が出ます。

甲状腺機能低下症では、成長期の期間が短縮されるため、髪の毛が細くなったり抜けやすくなったりすることが特徴です。眉毛の外側部分が脱落しやすいという特徴があります。

一方で、甲状腺機能亢進症では、新陳代謝が過剰になることで髪が抜け落ちるスピードが早くなります。どちらの異常もホルモンバランスの乱れが背景にあり、女性に多い病気であるため注意が必要です。

薬の副作用

一部の薬には、脱毛の副作用があります。主な薬は次のとおりです。

  • 抗がん剤
  • 免疫抑制剤
  • 降圧薬
  • 抗うつ薬
  • ヘパリン
  • ワーファリン

抗がん剤は副作用で抜け毛が増えることで有名ですが、実は身近な薬でも薄毛につながることがあるのです。これらの薬は、毛根の細胞分裂や成長サイクルに影響を与え、薄毛を招くことがあります。

ただし、薄毛になったからといって、自己判断で薬を中止するのは避けてください。必ず主治医に相談しましょう。

栄養不足

栄養不足も女性の薄毛の原因の一つです。食事から十分な栄養が摂れていないと、毛根に必要な材料が届かず、髪が細く弱くなることがあります。特に、鉄分、亜鉛、ビタミンB群などの不足は、髪の成長に大きく影響する場合があるので注意が必要です。

極端なダイエットや不規則な食生活が続いている方は、生活習慣の見直しによって薄毛が改善する可能性があります。

梅毒

梅毒は、性感染症の一つです。全身倦怠感や赤い発疹などの症状が有名ですが、脱毛症を引き起こすことでも知られています。「まだら状」や「虫食い状」の脱毛が見られることが特徴です。

通常の薄毛とは異なる独特の進行パターンを示します。薄毛の原因としてあまり知られておらず、FAGAや円形脱毛症との判別が難しい場合も珍しくありません。

採血検査などにより梅毒だと判明した場合は、抗菌薬を使った治療を行います。

当院で行う女性の薄毛の治療

パントガール(内服)

パントガール

パントガールは、女性のびまん性脱毛症に特化した内服薬です。
ビタミンB群、アミノ酸、ケラチンなど、髪の構成に必要な栄養素が配合されており、髪の健康を内側からサポートします。
特に細く弱った髪に効果が期待でき、抜け毛の減少や髪質の改善を目指します。

推奨される治療回数

最低3カ月以上の継続服用が推奨されます。効果を実感するには6カ月程度かかる場合があります。

副作用・ダウンタイム・禁忌

副作用

まれに胃の不快感、吐き気など

ダウンタイム

なし

禁忌

妊娠中・授乳中の方は使用を控えてください

女性用ミノキシジル外用

ミノキシジル

ミノキシジルは発毛成分として国内外で広く使用されている薬剤です。

頭皮の血流を促進し、毛包に栄養を届けることで毛髪の成長を促します。

また、短くなった成長期の期間を正常に戻し、髪の毛が育ちやすい環境を作る働きがあることも特徴です。この他、毛包周囲にある毛細血管を増加させる効果もあります。


女性では当院では2%の濃度を選択します。女性の頭皮に適した使い方を医師が指導いたします。

推奨される治療回数

1日2回の塗布を継続的に行います。効果が現れるまでには通常3〜6カ月かかります。

副作用・ダウンタイム・禁忌

副作用

頭皮のかゆみ、発赤、ふけ、初期脱毛

ダウンタイム

なし

禁忌

妊娠中・授乳中の使用は避けてください

ミノキシジル(内服)

ミノキシジル(内服)

ミノキシジル内服は、血管拡張作用により頭皮の血流を持続的に改善し、毛包に栄養を届けることで発毛を促進する治療方法です。

また、ヘアサイクルを正常に戻し、成長期の期間を長くすることで髪の毛が太く長く育ちやすい環境を整える効果もあります。

近年の研究では、毛包周囲の毛細血管を増やし、毛包の幹細胞に影響を及ぼすことも明らかになりました。

推奨される治療回数

毎日1回内服(通常2.5mgから開始)を6ヵ月以上継続します。
効果判定には3~6ヵ月を要します。2.5mgにて効果不十分な場合は5mgに増量を検討します。

副作用・ダウンタイム・禁忌

副作用

頭痛、多毛症(体毛や顔のうぶ毛)動悸、むくみ(下肢浮腫)、血圧低下、初期脱毛

初期脱毛とは、ミノキシジルの発毛作用により古い毛が新しい毛に押し出されることで起こる脱毛のことです。服用を始めて1~2週間頃から見られ、約1~2ヶ月で落ち着くことが多いといわれています。

一時的に抜け毛が増えるので不安になるかもしれませんが、初期脱毛は薬が効いている証拠です。初期脱毛が終わると、ミノキシジルの発毛効果を実感できるようになります。

ダウンタイム

なし

禁忌

重篤な心疾患(冠動脈疾患、心不全など)、低血圧症、妊娠中・授乳中の方

ミノキシジル(注射)

ミノキシジルの注射は、有効成分のミノキシジルを頭皮に直接届ける治療法です。当院では0.5%の濃度の注射を使用しています。外用薬や内服薬と比べて成分が毛根まで届きやすい点が特徴で、より集中的に薄毛部分へアプローチできます。

外用薬で十分な効果を感じられなかった方や、早期の改善を目指したい女性に選ばれることが多い治療法です。

有効成分のミノキシジルが成長期の期間を正常に戻し、血管を拡張して発毛を促します。

推奨される治療回数

月1回の注射を3~6ヶ月継続します。

効果には個人差があるため、経過を見ながら回数を調整していきます。

副作用・ダウンタイム・禁忌

副作用

痛み、内出血、腫れ、赤み、感染

ダウンタイム

ミノキシジル注射の当日からシャワーはできます。洗髪も当日から可能です。ただし、施術当日に激しい運動を行ったり、サウナや入浴など体温が上がるような行為をしたりするのは避けてください。

禁忌

ミノキシジル注射の成分に対してアレルギーがある方、未成年の方、妊娠中や授乳中の方

当院の薄毛治療のポリシー

当院では、女性の薄毛治療において「医学的根拠にもとづいた治療」と「原因を正しく見極める診断力」を重視しています。

薄毛の原因には、FAGAだけでなく円形脱毛症や甲状腺機能異常、栄養不足、薬の副作用など、多くの器質的な疾患が潜んでいる場合があります。

当院では、まず皮膚科専門医がこれらの病気による脱毛を丁寧に除外したうえで、患者さまの状態に適した薄毛治療を提案しています。

また、治療の経過で生じる不安や疑問に寄り添い、安心して通院いただけるサポート体制を整えているのも特徴です。短期的な改善だけでなく、将来にわたって健康な髪を維持できることを大切に、一人ひとりに合わせた継続的な治療を行っています。

男性のAGA

AGAは思春期以降の男性に見られる進行性の脱毛症です。


「額が広くなった」
「つむじが目立つ」


「抜け毛が増えた」などの症状が典型的です。
進行性であるため、何も対策をしないまま放置していると、徐々に毛が細くなり、生えなくなってしまうこともあります。
早期の治療が大切です。

症状

前頭部・頭頂部の毛が細くなり、薄毛が目立つようになります。
進行すると頭頂部と前頭部がつながるように地肌が広く見えるようになります。

原因

AGA

主な原因は、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が毛根に作用し、毛の成長を妨げることによります。
遺伝的要因も強く関係します。

当院で行う男性のAGAの治療

デュタステリド

デュタステリド

デュタステリドは、ザガーロという商品名でも知られるAGA治療薬のジェネリック医薬品です。従来のAGAの治療で使われていたプロペシア(フィナステリド)より広範囲の酵素を阻害するため、より強力にDHTの生成を抑えることが期待できます。

進行したAGAにも効果が期待できます。

推奨される治療回数

毎日1カプセルの内服を継続。3〜6カ月で効果が現れることが多いですが基本的には継続して飲み続けることが必要です。

副作用

性欲減退、乳房の違和感、抑うつ症状

ダウンタイム

なし

禁忌

女性。肝機能障害のある方は注意

薄毛治療の流れ

診察・カウンセリング

まずは医師が頭皮の状態を診察し、脱毛の種類や進行度を評価します。
患者さまの生活習慣やご希望を伺いながら、最適な治療プランをご提案します。

治療開始

選択した治療法に応じて内服薬の処方や施術を開始します。
治療内容によっては数回の施術を組み合わせて行います。

定期的なチェック

効果の経過を確認するために、1~2カ月に1度の診察をおすすめしています。

必要に応じて治療内容の調整や、副作用が出ていないかの確認をするための採血を行います。

薄毛でお悩みの皆さまへ

薄毛の悩みは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ多くの方が同じように悩み、そして治療によって前向きな変化を実感されています。
当院では医師が丁寧にお話を伺い、無理のない治療からスタートできるようサポートいたします。
まずはお気軽にご相談ください。
あなたの髪と心の健康を、私たちが支えます。

料金

全て税込表示
パントガール1箱11,000円
ミノキシジル 2%外用液7,700円
ミノキシジル 2.5mg x 30錠(1ヶ月分)8,800円
ミノキシジル頭皮局所注射33,000円
デュスタテリド 0.5mg x 30錠(1ヶ月分)7,700円

未承認医薬品等に関するご案内

・未承認医薬品であることの明示
本施術に使用する医薬品は、医薬品医療機器等法上、未承認医薬品です。

・入手経路等の明示
施術に用いる医薬品および機器は、当院医師の判断の元、国内輸入販売代理店を通じて個人輸入手続きを行ったものです。

・国内の承認医薬品等の有無の明示
同一の性能を有する国内承認医薬品・医療機器はありません。 ・諸外国における安全性等に係る情報の明示
諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。

新宿駅前IGA皮膚科クリニック 院長 伊賀 那津子

監修:

新宿駅前IGA皮膚科クリニック 院長 伊賀 那津子
日本皮膚科学会皮膚科専門医・医学博士
京都大学医学部卒業