目次
NEWレザック(炭酸ガスレーザー)とは

NEWレザックは、炭酸ガス(CO₂)レーザーを使った皮膚の再生治療向けの医療機器です。
日本国内でも医療機器として承認されており、しわやほくろ、イボ除去、肌質改善など幅広い治療に用いることが期待できます。
レーザー光は水分に反応しやすい波長(10,600nm)を持ち、皮膚組織の水分に吸収されて瞬間的に蒸散(アブレーション)させます。
これにより、精密な組織除去と同時に熱刺激によるコラーゲン生成が促されます。
NEWレザックの大きな特徴は「ウルトラパルスモード」を搭載していることです。
ウルトラパルスは、高いエネルギーを狭い範囲に集中して、照射間隔を長めにとりながらあてるもので、周囲組織への熱拡散を最小限に抑えます。
そのため、照射部位の炭化や熱損傷が少なく、術中・術後の痛みを和らげ、ダウンタイムの短縮や色素沈着リスクの軽減にもつながることが期待できます。
さらに、細かい照射制御により、従来機よりもなめらかな仕上がりと高い安全性を両立させることが期待できます。
NEWレザックの効果と適応
このような症状に効果が期待できます
- ほくろ・イボ(脂漏性角化症、スキンタッグ、稗粒腫など)
- シミ・そばかす・色素沈着(表皮レベル)
- 小じわ・肌の凹凸改善
- 毛穴の開き・凸凹・光老化肌のリジュビネーション
NEWレザックは、高出力のCO₂レーザーが肌表面を蒸散させることで、表皮のターンオーバーをリセットさせます。
さらに、レーザーによる熱刺激でコラーゲン生成が促され、皮膚のハリや弾力がアップします。
たとえば、気になるほくろを照射で除去した後、2〜3週間で新しい皮膚が再生し、しわや肌質改善にもつながることが期待できます。
推奨回数・間隔・効果の経過
少数の小さなほくろやイボの治療であれば
1回の照射で完了することが多く、大きい場合は数回に分けて対応します。
肌再生を促す治療では、4〜6週間に1回の間隔で3〜4回の施術を受けることが一般的です。
徐々に肌のハリ・キメ・透明感が改善される効果が期待できます。
NEWレザックの注意点
デメリット・副作用
照射部位の赤み(3〜7日)、かさぶた形成、一時的な色素沈着や痂疲形成のリスクがあります。
ダウンタイム
治療後1週間程度は皮膚の回復が必要で、かさぶたが自然に剥がれるまではメイクを控えていただく場合があります。
禁忌
妊娠中、過度の日焼け直後、ヘルペス・真皮に及ぶ炎症や感染がある場合は避ける必要があります。
NEWレザックの仕様
項目 | 内容 |
---|---|
光源 | 炭酸ガス(CO₂)レーザー(封じ切発振管) |
波長 | 10.6μm |
集点径 | 0.3mm |
レ-ザ出力 | 連続:0.5~30W(0.1W可変) |
ウルトラパルス | 0.5~10W(0.1W可変) |
定格電源 | AC100V 50/60Hz |
外形寸法 | W338×D402×H855mm(ア-ム部除く) |
重量 | 26kg |
国内承認 | 有(薬事承認取得済)医療機器承認番号:30200BZX00102000 |
NEWレザックの施術の流れ
1.カウンセリング・診察
気になるほくろや肌質のお悩みを詳しく伺い、照射条件を決定します。ご希望に応じ肌画像解析システムVISIAを使用することもあります。
2.照射範囲のマーキング
対象部位を確認し、照射範囲をマーキングします。
3.局所麻酔 or 麻酔クリーム
痛みの少ない施術のための準備をします。
4.レーザー照射
精密な照射で肌深部まで作用させます。
5.冷却・鎮静ケア
照射後すぐに肌を冷やし、赤みや熱感を軽減します。
6.アフターケア説明
保湿と紫外線ケア、入浴・運動などの注意事項をご案内します。

監修:
新宿駅前IGA皮膚科クリニック 院長 伊賀 那津子
日本皮膚科学会皮膚科専門医・医学博士
京都大学医学部卒業